パロディーなのかオマージュなのか、区別できない場合がある。このような場合は、パロディーをしている側の技能が高くて、そのコンテンツが、見ている聞いている側をうならせるレベルにある。またパロディーからスタートしていても、そのコンテンツ自体がオマージュの対象となる様な場合もある。 ここでは「ささきいさじ」を取り扱ってそのような事例を紹介する。「ささきいさじ」は「2ちゃんねるのカラオケ板（アニソンスレ）」の出身である。ニコニコ動画での活動が目立つ。ニコニコ動画では、本人が初投稿する以前から、2ちゃんねるのカラオケ板にある過去の楽曲が多数（無断で）転載されており、本人不在のまま人気歌い手となったという、非常に特異な経歴だ。 ハンドルネームは、歌手の「佐々木功」に対する尊敬心からで、「いさじ」の「じ」には「次」「2番目」という意味が込められている。ささきいさじ自体が佐々木功のパロディと言えるが、実際にはささきいさじの歌は非常に上手く、オマージュと言った方が良いぐらいである。 ささきいさじと共にパロディーやオマージュの対象となる存在として「宇宙戦艦ヤマト」がある。「宇宙戦艦ヤマト」には幻の3番4番が存在しているのだが、本家本元の佐々木功が歌っている録音がない。これに対してフルコーラス版の要望が高くあり、遂にはインターネットの世界の中で、「佐々木功」と「ささきいさじ」と「宇宙戦艦ヤマト」と「宇宙戦艦ヤマト2199」からオマージュとして「宇宙戦艦ヤマト OP FULL」ができあがった。

具体的事例として「宇宙戦艦ヤマト」を取り上げる。まず以下二つが「オリジナル」で、どちらも「佐々木功」の歌である。

オリジナルの「鎮魂ヴァージョン」

オリジナルの「宇宙戦艦ヤマト 2」

ささきいさじ は、殆ど YouTube を使わず、ニコニコ動画を活動の場としている。そのためニコニコ動画にはささきいさじのオリジナルコンテンツがあり、それも html に埋め込めるのだが、ニコニコ動画は会員登録しないと閲覧制限されることから、YouTube に転載されたものをここでは取り扱う。

ささきいさじ が歌う「宇宙戦艦ヤマト」1～2番

上のコンテンツは第三者によって転載されたものである。最終部分の加工が良くない。

ささきいさじ が歌う「宇宙戦艦ヤマト」3～4番

このコンテンツは珍しいことに、ささきいさじ本人が YouTube にアップロードしている。佐々木功に対してオマージュとしてのささきいさじなのだが、この宇宙戦艦ヤマトの3～4番に至っては、「宇宙戦艦ヤマト」に対する尊敬も含まれ、このコンテンツはオマージュと呼んだ方が適切だろう。

「宇宙戦艦ヤマト　オープニング　フルバージョン」として、佐々木功が 1～2番、ささきいさじ が 3～4番を歌っている様に加工されたものが YouTube コンテンツとして存在していたが、削除されたので、これはアルピナ株式会社のサーバーから、限定公開の形で配信することにした。閲覧許可の出ている方は、次のページで閲覧されたし。このコンテンツの様な物は、佐々木功、ささきいさじ、宇宙戦艦ヤマトに対しての尊敬から作られたオマージュと呼ぶべきだろう。

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